日々の泡

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好きなもの07「崖の上のポニョ」宮崎駿

 

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人類滅亡を企むテロリストが作った生物兵器が暴走し、地球の大部分を水没させる話

人類滅亡を企むテロリストについては裏設定でもなんでもない。

作中ではっきりとフジモトは人間のことを憎み、不思議な力を集めて、それを使いカンブリア紀のような海の時代を作ろうとしてる発言がある。
ちなみにカンブリア紀は地球表面ほぼすべてが海洋で覆われていたと言われているので、物語の頭から地表を海に沈める計画について喋っている。

裏設定ではガチで元テロリスト 

ポニョのパパであるフジモトの裏設定は(公式ページやパンフレットに普通に書いてある設定だけど)、海底二万マイルのノーチラス号の乗組員だとされている。
ノーチラス号というのは簡単にいうと、ネモ船長という現政権に対して復讐心を持ったテロ活動に使ったりした潜水艦なので、フジモトは政府に壊滅させられたテロリスト集団の生き残りという設定。

 

 

ポニョはワルキューレ(戦乙女)の名前からとられている。

ポニョの本名は「ブリュンヒルデ」という北欧神話にでてくる精霊(?)の名前が使われている。
戦争や、死に深い役割をもった精霊で、世界転覆を企む男が育てている複数の子どもの中でもポニョだけ異様な容姿をしている。

 

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フジモトが作っているのは、爆弾みたいなもの。

その爆弾をポニョが私欲のために早めに発動させてしまい、中途半端に地球が海に沈んでしまって終わる。
もちろん、普通に考えれば、かなりの人類が死んでる。

皆殺し系カルト映画の系譜

爆弾を作ってそれを爆発させて終わる映画といえば、白石監督の「オカルト」とか、長谷川監督の「太陽を盗んだ男」とか、作ったわけではないけど、爆発して人類が死ぬ映画といえば「続・猿の惑星」とか、まあ、物語の中で起きてる出来事だけみると、かなりバイオレンスで、テロリズム要素の強いカルト映画の系譜

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終わり方でいうと「AKIRA」にも通じるところがある。

わたしは小学生の頃に魅せられた「AKIRA」が、いまだにトラウマでまだ見直してないんだけど
確か、だいぶ世界が崩壊したあと、若者たちはなんとなく元気そうに生きてるみたいな話だった気がする。

 

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世界が3分の2くらい滅ぶ映画

ポニョについて「ストーリーがよくわからない」という人がいるけど、まあ、世界が3分の2くらい滅ぶカルト映画だと思ってみるとわかりやすい。
しかし、カルト映画というのは、そもそも見方が難しいもので、わからなくてもしょうがない。

カルト映画を、演出でねじ曲げて児童向けにしてある。

普通に撮ったら、家族向け、子ども向けにならないので、そこに少年少女の恋愛風なものをとりいれたり、家族愛みたいなものを取り入れたりしてて、そこがポニョの魅力のひとつで、他のどんな映画にもない狂気を帯びている理由でもある。

ガルパンの死の表現の大元かも

ポニョには死を彷彿とさせるシーンが多数でてくる。ポニョに石を叩きつけたり、海水魚に水道水をかけたり、車をよそ見運転して、すぐ横をトラックが通ったり、と冒頭からきりがない。
この見ててハラハラする感じはガルパンによくでてくる「これ確実に死んでるやつだろ…」という表現と似てる。

 

100年たってもポニョはポニョ。

時代性がないというか、何年たっても、時代がいろいろ変わったとしても、ポニョが手放しで受け入れられることはない。
ポニョは破壊の物語であり、再生までは描かれていないし、映画としての目的と、物語と表現の食い違いがすごい複雑に噛み合ってるすごく奇妙な作品。


わたしはジブリ映画の中で一番好き。

わたしはカルト映画が好きだし、とても美しい映画だし、力強い物語だし、かなりユニークだし、その上で子どものために作られた映画というところが本当に素晴らしい映画だと思う。

 

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